『転校生物語』 第1部 (高校卒業前の転校 田舎の学校へ)

物語の構想を
転校生のお話でもどうですかね
都会から田舎の学校へ転入
まだ知らぬ自然との会話
都会ににはない人づきあい
そして、新しい恋
この場所にずっと住みたくなる様な

転校生物語

俺の名前は雪博(ゆきひろ)

親が冬の寒い日に生まれたから
雪を染める位な博学をもった人になれと
つけてもらったが
ダメダメな人生である


俺は、17才の冬、高校を卒業まじかであったが
転校をさせられ東北の雪深い田舎へ
移り住んだのである。

 

大学受験もあるのに親は何を考えているんだ

都会の大学でエンジョイしまくるつもりだった俺

親に見透かされているのか?

親は大学でなにか知らないが生物の研究をしている
そんでもってこの地方にある重要な研究素材があって
移住してきたのだ

俺は残ると聞かなかったが

俺は残る! 卒業まで残る大学も都会で!

親父の一言 
『一人で生きていくならいいぞ』と脅しにも似た言葉で
転校させられた

そんでもって
この辺に高校が農業関係のところしかなく

岐阜県農業高等学校(仮名)に行くことになった

冬休み明けの1月6日の始業式の日に
親父と職員室に行き

担任の先生に会わされた
どんなおっさんかが出てくるのかと想像していると

美人な女性教師だった
だけど
すっぴんに雨靴のジャージ姿
上着は農業用の防寒具

かおり先生~

遠くから女子生徒の声が

牛が産気づいてる・・・早く来てください

はいはい

そういえば・・・ふふふ 

 

あなた 雪博君も今日から私の生徒だよね

あなたも一緒に来て

そこに私のジャージがあるからそれ着て

雪ちゃん雪博君を一緒にお産場所まで連れて行って

先生道具を色々準備してくるから

1次破水 2次破水?

パシャーと聞こえたから1次かな

分かったわ

花ちゃん(母牛)を奇麗な場所に移動して

 


ワラをしいておいて

あなた早くジャージ着なさい そこで着替えて 

雪ちゃん 雪博君を連れて行って手伝わせて

早く来なさいよ

渡り廊下を抜け

校舎の裏側に古びたプレハブ小屋が

中に入ると強烈なにおいが

そこうんこ踏んでるよ 新品のスニーカーが

花ちゃん引っ張っていくから柵を開けて

 

こっちだよ奥の部屋へ
ワラがそこに積んであるから
一輪車に載せてもってきて
なに鼻なんかつまんで
雪ちゃんよく平気だなと思いながら
涙目でわらをもって行き敷き詰めた
準備いいか かおり先生登場
ゴムバンドと縄と滑車
長ーい手袋と消毒液みたいのをもって
さっそうと現れた


おもむろに牛のあそこ手を入れ
大丈夫だね子牛の態勢OKだね
足の上に鼻があれば大丈夫
でも陣痛が弱いし羊膜がもう破れているから
お産のお手伝いをしましょう
しっぽを前へ引っ張り
足出てるから引っ張るよ
ゴムバンドを子牛の足にくくりつけ
滑車で引っ張る
もう出るよ

バシャーと生きよいよく出てきた
羊膜を取り払い先生が呼吸の確認
羊水を飲み込んでいないね
大丈夫そうだね
雪ちゃん後よろしくね
雪博君 早くワラで体を拭くの
俺はおろおろしながら
雪ちゃんの真似をしながら一生懸命
子牛の体をさすった
こうして体をわらの束でさすり
濡れた体を乾かしながら

 

体のマッサージをするの
だんだん体が暖かくなってきたでしょう
ほら背中もお腹も足も全身に血液がめぐって
脈を打ってる
ほら目が開いてこっち見てるよ
目が輝いてきたよ
体の細胞が動いてきた
生きる力が出てくるの
もっと愛情を注いで拭いてあげて
そうだね
一生懸命マッサージをした

 


そしたら母牛になめさせるの
母乳の出が良くなるから
母牛が持っている菌が赤ちゃんにうつるの
抵抗力になる
母牛が羊膜や胎盤を食べてる
なんで教えてないのにそんなことするのだろう
それはね、
血の匂いで危険な動物が近づいてこない様に
食べるみたいだけど

よくわからないわ、人だけね 食べないのは 
でも食べたらびっくりだ そうだね
医学書にも食べても効果はないみたい
感染の危険もあるそうよ
でも再生医療などには、ヒト胎盤の細胞(トロフォブラスト幹細胞から
ヒトTS細胞の樹立に成功などあるは
よく知ってるね
私ね獣医を目指してるの

 

だから勉強しなくっちゃいけないの
もっと生命を知りたい
もっと医学を知りたいの
そろそろ子牛が立つわ
小さな前足をプルプルさせながら
どうにか立とうとしている
頑張れもう少しだ、
ほら後ろ脚がもうちょっとで伸びる
プルプル
ほら頑張れ
ほら頑張って
立ったーーーー
雪ちゃんとハイタッチ

 

先生がへそうのうにヨウチンをつける
オスだな
雪ちゃんがなんか寂しそうな顔をした
母牛の初乳を飲ませて
これも抵抗力をつける一つなの
目をまん丸にして一生懸命飲んでる
二人ともお疲れさん
体中にワラとうんちの匂いがしみついている
雪ちゃんから一言
ありがとう手伝ってくれて


雪ちゃんが握手を求めてきた
手を握るとうんちがついた ギャー
これで ここの部活に入ること決定
・そんなーもう部活決まっちゃったの
まあ、雪ちゃんがいるならいいや

おい、お前らいちゃついてないで
風呂入ってこい 

かおり先生がニヤニヤしながら
一緒に入るなよ・・・入るか!

ほんと学校に露天風呂付
だから水着きて一緒に入ることになった
これも かおり先生のたくらみとは気づかず
本当に大変だったでしょう
あなたどこの人 先生の知り合い?
いやー転校生なんだ
よくこんな田舎に来たわね
かおり先生なんで
こちらも大人の魅力たまらん
ううう。。。だめだ立てない


先上がるね
ゆでタコになって風呂から上がると
雪ちゃんが牛乳を差し出してくれた
ごくごく なんだか濃ゆい うまい
無調整だからね
殺菌はしてるからお腹壊さないと思う
雪ちゃんの石鹸の香りが男心をくすぐる
ねえ あの子牛の名前つけないの?
つけないよ 寂しくなるから
どうして?今に分かるよ・・・


今日のお礼にうちでご飯食べていかない
行こうかな
親父に連絡して事の成り行きを説明
ほうそうか、お前もパパになったか
誰が牛のパパじゃー 俺は牛じゃない
だって牛はほとんどが人口受精だろ
生まれた時に立ち会った人が
親になるんだ
まあ冗談だがな、
でも今に分かるさ

雪ちゃんの家まで送ってもらった
お邪魔します。親父もついてくるのか?
雪ちゃんとの邪魔はするなよ・・心の中で
アッ かおり先生? なんでいるの?
紹介するね 私の姉なの
よー来たなうんち君 そして酪農部員君 
もう酒臭い
今日はめでたい日だ 飲むぞー 
かおり先生はやっぱりオヤジだった

雪ちゃんの家は酪農家ではないの
いやおじいちゃんの時代でたたんだの
昔は牛さんいっぱいたんだけどね
おかげでおねいちゃんは獣医
お父さんも獣医の家系なの
だからか獣医になりたいのは

違うわ、私動物が好きだから
いつも触れるから

人って色々余計な事をして
感情的になるじゃない
でも動物はいたずらしても 
なぜか許してしまうじゃない

それは、病気も同じなの
人間は必ず治そうとするけど
動物は仕方ないからこのままとなってしまう

そうではないと思うの

生きる力がある時には、助けてあげたいの


かおり先生は美人だけどオヤジ
それに比べ雪ちゃんは・・かわいいな

おい 雪博君 いいか雪に手を出すんじゃないぞ
お姉さまの許しを得てからだよーーーん
こらニヤニヤするな
はっ・・はい 
じゃまた明日 おやすみなさい
学校にいった日に牛のお産かよ
これから俺に何が起きるんだ
やっぱり親父を恨む・・・
親父は、なにか ご両親と仲良く話をしてるが
知り合いなのか?

しかし雪ちゃんは・・・最高
高校最後の冬は楽しむぞ

<教室編>

かおり先生
またジャージかよ!女らしくしたら
うるさい私の事はいいいから
今から転校生を紹介する
なんで3年のこの時期に転校生くるの?
ウソだ
本当だ 雪博君 さー入って
挨拶して
東京の高校からきました 雪博と言います。
親父の関係で転校しました。

趣味は、ゲームかな
あとは、バイオリンを少し
へー!バイオリン弾けるんだ
そうそう雪ちゃんから聞いたよ
酪農部員になっただって・・・・
まーそんなことです。
はい・・もういいから座って、
席は、雪ちゃんの隣ね
教科書見せてあげてね
まだ届いていないのよ
ラッキーだまたあの石鹸の匂いするかなー

えー先生 やんちゃそうな晴彦君が一言
わが高校のマドンナにそんなことさせるなんて
俺のでいいから貸すよ
お前は教科書無しでどうするだい
おまえは あ・ほ・か
授業はじめるぞ
当然高校だから普通科目もあり
さらに農業関係の授業もある
結構ハードな日々になりそうだ
授業も終わり晴彦君が近寄よる


肩を揉まれながら小声で
なあーお前、雪ちゃんに惚れてるだろう
そんな事ないですよ
なんで酪農部員なんかに入ったんだ
あそこは大変なんだぞ
牛、豚、鶏 世話をしないといけないだぞ
3年生はとっくに引退しているのに
雪ちゃん部長だけど、次の部長が決まっていないんだ
だからまだ顔を出してる


受験もあるのに
晴彦君は・・気楽そうだよね
あっしまったつい口が
俺は、家業の酪農を継ぐからいいの

そうだお前の歓迎会しないとな
あれ、いちゃもんつけに来たんじゃないのか

晴彦君 いいやつ?
実は雪ちゃんを自分も手伝いたいのだが
家業の手伝いでいっぱいだから
俺が手伝ってくれる事を
うれしく思っていたのであった

 

雪博君、一緒に部活行くよ
雪ちゃんが呼びに来た

なに、晴弘君とひそひそ話し
またエロい事でも話してたんでしょう
そんな話ししてないよ

後輩に自己紹介するからついてきて
後、雪博君は今日から部長代理だから
へーーーーーーー
それは困ります。
大丈夫名前だけだから

服装はジャージね
それと私これから受験を控えているから
余りいけなくなるの
でも図書室で勉強してるから問題があったら来て

俺も受験勉強を・・・

親父さんから聞いたわよ
東京の大学に推薦決まってるって

うあー親父余計な事を

部室にて、今日から酪農部員になった雪博君です。

あー3年生の雪博君です。
ざわざわ3年生?

みじかい間ですがよろしくお願いします。

雪先輩もう3年生は引退しないといけないじゃないですか?

雪博君は、学校の生活になれるためにお願いしました。
そんな話聞いてないぞ

そこで、私が受験の間、部長代理にします。
だけど何にもできないと思うので

 


私との連絡員になってもらいます。
雪先輩、そんな事しないで部長を決めてくださいよ
そうなんだけど、もうちょっと待って
はいそれじゃ牛小屋の清掃から初めてください。
え、俺も・・・
豚小屋はさらに大変
鶏もつつかれるし
一日でへとへとだ
帰り道、雪ちゃんと帰る事になった
なんで部長を決めないの


それがね候補が二人いてどちらかを選ぶと
片方がやめてしまいそうなのよ
あーなんとなく分かる
指示してるやつが二人いた
それに二人とも私に告白してきたの
雪ちゃん もてるんだ
すごくわかる気がする
だから私が決めるとなんか大変になりそう
だから、雪博君が決めてもらいたいの
無茶苦茶言うな


なんでかと言うと牛のお産で
一生懸命手伝っている姿を見て
この人に決めてもらおうとおもちゃった

お願いしていい?

分かったよ

かおり先生からも雪ちゃんの頼み事を
聞いてやれと言われたしな
こんな話かよ
さてはあの混浴の代償はこれか!

いいよ、分かった
でも条件が、雪ちゃんと一緒に勉強をしてもいいかな

本当うれしい、だったら数学教えてね
じゃーそうするよ

<部長決め>

はい酪農部員みなさん
清掃始めます。
それでは、佐藤君と山口君
二人交代でみんなに指示をしてください。
一週間ずつの交代です。
雪博先輩なんでですか?
はっきり言います。
二人は、次の部長候補です。
私が見て2週間でどちらかに決めます。
文句は無しです。


雪先輩はこの件知ってるんですか?
今から伝えます。
もうこの時期になって次の部長が
決まらないのはおかしいので
かおり先生には伝えてあります。
了解済みです。
ここはあえて俺が罪をかぶるか
佐藤君は、黙々と自分の仕事をするタイプ
山口君は、みんなとワイワイやるタイプ
どっちだ・・・・


自分と違う種族とはどうだ
佐藤君は、よく観察して気が付いたことを指示してるな
山口君は、ルーチン作業をてきぱきと
こりゃ決定だな
それでは2週間経ちました
部長を任命したいと思います。
それでは、山口君に決定と言いたいところだが
佐藤君は意義があるかな


特にないです。私は、動物が好きで入部しました
部長になることではないです。
よろしい、じゃあジャンケンして
勝ったほうが部長ね
えー何だったの2週間

みんなどちらとも差別しないように
指示に従っていたし
どちらも良いところあったし

それだよ

みんなが一人のために協力できる

さらに平等に対応している
リーダーは一人じゃない
個々の力は、リーダーであり
それぞれちゃんと考えて行動してる
それほど雪先輩の指示が的確で
皆さんの力を伸ばしているか
だから、俺みたいな部長代理で務まるわけだ
だからどちらでも良いので
恨みっこなしのジャンケンな

 

みんなの大きな笑い声が聞こえた
結果は、なんと 
知恵ちゃんに決定
結局2年生5名がジャンケンして決めたみたい
よしよし、ちょっと間の抜けた知恵ちゃんだが
誠実、素直
きつい労働をせざる負えない部活は、
女性のほうが男子生徒が動くから良い
俺もそうだけど がははは・・


<子牛の存在>
先日生まれた子牛も
大きくなっていく
いつも俺の顔を見ると近寄ってくる
そしてじゃれる様にお尻にヘッドバット
決めてくる
実は、名前を付けないよと言われたが
俺は勝手に名前を付けている
雪男と・・・勝手になずけた
心の中でいつもそう呼んでる

実は去年生まれたオス牛がもう一頭いるのだが
春には食肉用として売られていくことに
なっている
そういうことなのか
経済動物の宿命ないのか
なんかテレビで見たな
牛を番号で呼んでるところを
そうだよな
雪ちゃんも名前つけないと言ってたのに
番号か・・・・・


家の猫を番号なんかで呼んでいる
人なんかいない
そうだよな
いずれ消えていなくなる存在である為に
番号がいいのだろう
名前って大事なんだな
人も番号で呼ばれたら
すぐ忘れてしまうことができるんだろうか

雪博君何考えてるの
あっ雪ちゃん
いいや別に雪を・・・
子牛の世話をしていただけだよ
こいつ牛乳の飲み方が半端なく
かわいいんだ、目が大きくなって
そっか・・・もうお父さん気分だね
おかげで、部員のみんなは、
子牛担当は俺に決定だって
雪ちゃん勉強はどう

何とかなってるよ
志望大学にも願書出したし
そうだ雪博君 子供作ってみない
えっ誰と・・・
真っ赤な顔
わ・た・し・と・・うそ
花ちゃんの
人口受精で妊娠させるの
この学校では、かおり先生が獣医だから
そのお手伝いかな
実際には、経験を積まないと難しいけど

そんな大変なこと
お手伝いなんかできないよ
新しい命をまた雪男と同じにしたくない
雪男?
子牛に名前をつけたの
あれほど付けたら悲しい思いをすると
言ったじゃない
私はね
新しい命も雪男も意味があると思うの
それがたとえ食べられる運命でも

それは、私達も同じ
どんなふうに生まれた時の中で
生きていくにか
役立つことがあるのか
悲しいことかもしれないけど
命はつなぐ事の出来るものなの
だからきっと・・
あっ、かおり先生
雪博君、残念だけどその子牛は、
来週には、別の牧場に行くことに
決まったわ
だから今のうちにお別れしときなさい。

先生、来年じゃないの?
学校では、基本処分ができないの
処分?食卓へ
俺たちが食べるものは、
生まれても自分の寿命を迎えることができない
当然の話だが誰かを生かすために犠牲になってる
犠牲という言葉は適切でない
命のもとかな
私たちが食べているものに
命があることを忘れてしまっている


自分に嫌気がさしてきた
だけど食べないわけにはいかない
だから感謝を忘れないよう
雪男と名付けて思い出すように
だけどこの子牛をそのまま手放したくない
そんな思いが日に日に強くなっている
これが親になるってことなのか?

数日後
よう雪博君、子牛とお別れしたの
かおり先生
まあとりあえずは・・・・
心配しないで、
引き取り先の農家は、雄牛の繁殖用として
飼育したいって言ってるよ
だから15年位は生きてるよ
本当ですか?
また会いに行けるのですか?

その時は、雪と一緒に行っておいで
どうよ雪との関係は、キスはしたのか?
もうあんなことやこんなことまで

先生らしからぬ言葉ですよ
そんなしてませんせんよ
キスも・・・・
受験勉強に集中してほしいので・・
そうか
今度、受験終わったらいいとこ連れて行って
あげるよ
また温泉ですか?


お休みの日・・・
二人ともおはよう
かおり先生おはようございます。
雪ちゃんも受験やっと終わったね
あとは、合格あるのみだね
雪博君ありがとう
色々勉強教えてもらって
先生、今日は何処へ連れて行ってくれるのですか
また温泉ですか?
いいから車に乗って
この軽トラですか?

三人乗れるの
雪博君は、真ん中な 両手に花で
早く乗りな
えーと、シフトはここで
クラッチは、ここ
では出発、
ふふ ここでお決まりのエンストすれば
笑ってやる
スムーズに発進
手が滑った そこは・・・・
ふふ大きいな・・・
何処へいくのですか先生
雪男(子牛)の行ったところだよ

やった会えるのですか?
のどかな風景が続く中

いい香りのする菜の花畑を通り過ぎ
いつもの香りのする酪農農家へ着いた
小さいところだな牛十頭位しかいない

あ、雪男だでかくなったな・・・
頭をなでてやると後ろに回り尻に頭突き
おいおいこんなにでかくなると尻が持ち上がるぞ

家のご主人が出てきた
先生とあいさつしている
師匠ご無沙汰してます。
師匠・・
君が雪男の名付け親か
この牛はいい、優しいし、たくましい
いい種牛になるよ
でも・・冷凍精液が安定した牛をつくるのでは
ないですか?
いいやそれも必要だけど個性も必要なんだよ


人間も同じだよ。
兄弟とか同じ遺伝子を持っていても
違いが出てくるだろう
決していい血統だけではないと思う

そうだ、君には、雪男の一番初めの子牛をあげよう
それが、この牛を大切に育てたお礼だ
困ります。私のうちは農家でもないんで・・・


かおり先生が横から
師匠ありがとうございます。
うちの学校で引き取らせてもらいます。
そうだ、かおり君
今日は泊まっていかんか
少し話したいこともあるし
それまで、近くの温泉に入ってゆっくりしてくれば
いいだろう
はいわかりました。
雪博君、雪ちゃんそれでは
参ろうか 温泉へ・・・・

へーこんな場所に温泉が
先生入口一つしかないですけど

あと、カウンターも
雪博君 喜びなさい・・ここは混浴だ
しかも露天風呂だ・・・
脱衣所も一か所しかない
チャンスだぞ・・・
何がですか?
先生がそんな事言っていいですか?

雪ちゃんがさっさと中へ・・・
さー雪博君も中へ


雪ちゃんが脱いでる・・・
目を閉じてごめんなさい。

雪博君待って、私の裸見たくないの
だめです。
だめです。

うっそー
水着着てるから大丈夫よ

ほーらお前も脱げー
男は、パンツでいいだろー

先生、だましましたね。何が・・・・


さあ混浴温泉へ
ああああああ・・・生き返るわ
先生 親父みたいなこと
言わないでくださいよ
いいだろー
美女二人に囲まれて混浴だぞ
もっと喜べ
いやいや二人?ではないから
げぼ・・・肘射ち

師匠の家へ
今日は宴会だ

かおり先生そんな飲んじゃーダメだって
いやいやめでたいめでたい

何がそんなにめでたいのですか

雪博君 君は雪と
この農場を継ぎなさい

なに・・よしてくださいよ
いや本気だ

師匠がこの農場やめたいから
私に譲るというのであーーーる

それなら僕には関係ないですよ
いやそれは、お前を推薦しといたから

いやーーめでたいめでたい
うーー出る___

翌朝 先生大丈夫ですか
いやだめ

雪ちゃん先生だめそうだね
そんじゃー牛連れて散歩にでも
行きましょうよ
川沿いすごく綺麗だし
そうだね行こう

ねぇ雪博くん
進学どうするの
都会の学校行くんだよね
うんーーん
私は大学受かったら
獣医をめざすよ
この町でいっぱい
牛の種・・・
たくさん子牛が生まれるように
頑張ろうと思う

だから雪博君
もしよければ私と一緒に
この町でいてほしいの

雪ちゃん・・・・